まだまだ乗れる!新車で購入できるBMWでおすすめのマニュアル車 ※2025年更新版

スポーツカーに匹敵するほどの性能を持つBMWには、インテリジェント4輪駆動システム「xDrive」や「Mスポーツサスペンション」などといった、走りにこだわる技術がたくさん採用されています。

もちろんどのモデルも「駆けぬける歓び」を存分にご体感いただけますが、さらに走りを楽しみたいという方は、あえてマニュアル車という選択もございます。

現在のBMWは、マニュアルモード付きの8速ATが主流ですが、新車で購入できるマニュアル車もございます。また、中古車として手に入れられることもできます。

そこで本記事では、現行モデルで販売されているBMWのマニュアル車や、過去に発売されていたおすすめのマニュアル車をご紹介していきます。

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BMWのマニュアル車は廃止される?

近年の自動車業界では、パワーユニットやパワートレインに大きな変革期が訪れています。

BEVやプラグイン・ハイブリッドモデルが主流になるにつれ、ミッションの多段化や電子制御化が加速し始めると、マニュアル車は徐々に姿を消し始めていきます。

もちろんBMWも例外ではありません。現在に至るまでに、何度も「マニュアル車が廃止される」と言われ続けてきました。

マニュアル車が廃止される理由はいくつかあります。

まず、現代の車は緻密な電子制御無しでは成り立たなくなってしまったことがあげられます。

運転支援装置やアイドリングストップなどの電子機構は、クラッチ操作やシフト操作を人の手で行うマニュアル・ミッションでは制御が難しいのです。

また、最近は高出力のモデルが増えてきましたが、耐久性や扱いやすさの面でも、マニュアル・ミッションは不利になります。

数百馬力を発揮するエンジンでひとたびシフトタイミングを間違えれば、エンジンやミッションを壊してしまう恐れがあります。

あらかじめ電子制御されているオートマチック・ミッション(AT)の方が、安全かつ確実に走れると言えます。

それに、現在のモデルは低燃費・低エネルギー化が進んでいます。

以前はマニュアル・ミッションの方が燃費が良いと言われていましたが、現在は多段ギアを採用するオートマチック・ミッションの方が優れています。

実際にBMWの8速ATは、マニュアル・ミッションと比べて加速や燃費性能が優れています。

M2クーペの加速・燃費性能

  M2 8速ステップトロニック M2 6速MT
0-100km/h加速(秒) 4.0 4.2
WLTCモード燃費(km/L) 10.0 9.8

M4クーペの加速・燃費性能

  M4 クーペ 8速AT M4 クーペ 6速MT※2024年モデル
0-100km/h加速(秒) 3.5 4.2
WLTCモード燃費(km/L) 9.8 9.8

そして極め付けの理由は、マニュアル車の需要自体が極めて少ないことがあげられます。

実際のところ、技術的にマニュアル車を生産すること自体は可能と言われています。

しかし、マニュアル車を作るとなると、そのための部品やシステムを開発しなければいけません。工場の生産ラインを変更する必要も出てきます。

もちろんたくさん売れるのであれば問題ありませんが、残念ながらマニュアル車を求める人は極めて少数派であるのが現実です。BMWも会社である以上、需要の少ない車を作り続けるのは難しいのです。

そう考えると、時代の流れと共に純粋なマニュアル車がなくなるのは、仕方のないことなのかもしれません。

BMWは現在もマニュアル車を継続生産

しかしマニュアル車の魅力は、理屈を超えたところにあります。

自らクラッチを繋いだり、任意のギアに切り替えたりすることで得られる車との一体感。マニュアル・ミッション特有の技術「ヒール&トゥ」。

現在のAT技術がどれだけ優れていたとしても、マニュアル車の持つアナログ的な操る楽しさは決して再現できません。

そして忘れてはいけないのが、BMWは走りを重視するメーカーだということ。

BMWはMモデルの最もコンパクトなモデル「M2」に、純粋なマニュアル車を設定しています。

「M2」はコンパクトな2ドア仕様で、駆動方式はFR。しかも「シルキーシックス」と呼ばれる伝統の直列6気筒エンジンを搭載。

BMWの走りに対するこだわりが詰め込まれた一台に仕上がっています。

なお、2024年まで「M4 クーペ」にもマニュアル車が設定されていましたが、こちらは生産が終了しています。

BMWも「M2」が実質的な最後のマニュアル車とアナウンスしています。

 

BMWのマニュアル車に採用されている技術

絶滅危惧種となったBMWのマニュアル車ですが、ほかのモデルと同様に、走りを楽しむ技術はしっかりと詰め込まれています。

その技術がこちらです。

  • ショートストロークシフトの採用
  • CFRP製フリクションライニングの採用
  • スロットル・ブリッピング機能の搭載

現在のBMWのマニュアル車「M2 クーペ」には、本格スポーツカーでは主流のショートストロークのシフトが採用されています。

これにより、素早いシフト操作が求められるサーキットでもストレスなく変速が行えます。

また、軽量の「カーボンファイバー強化樹脂(CFRP)製フリクションライニング」も採用されています。

シフトチェンジの際にギアがカチッと噛み入るため、メリハリのあるシフトフィーリングが味わえます。

さらに、シフトダウン時に自動でエンジン回転を合わせる「スロットル・ブリッピング機能」も搭載しています。

元来マニュアル車でスムーズなシフトダウンを行うには「ヒール&トゥ」と呼ばれるアクセルの空吹かしが必要でしたが、「M2 クーペ」だとその必要はありません。スポーツカーらしいレーシーなブリッピング音がお楽しみいただけます。

 

BMW唯一の現行マニュアル車 M2 クーペ

先ほどご紹介したように、BMWの現行マニュアル車は「M2 クーペ」のみとなります。

「M2 クーペ」は2024年に新しくなりましたが、そのタイミングでマニュアル車も新しくなりました。

カーボン製のルーフ、リアスポイラー、リアディフューザー、軽量アロイ・ホイールを搭載したハイスペックモデル「M2 CS」も発売されています。

※「M2 CS」の詳細はこちらでご紹介しています。

関連記事>>ディーラーで購入できるレーシングカー!M2CSレーシング

 ※「M2 CS Racing」の最新2025年モデルも当店でお求めいただけます。

関連記事>>New BMW M2 RACING Debut!

M2 クーペの特徴・スペック

M車が開発した「M2 クーペ」は、扱いやすいサイズとFRならではのクイックなハンドリングが持ち味です。

エアロダイナミクスを考慮したボディには、美しいプレスラインが刻まれ、躍動感のある仕上がり。伝統的なキドニーグリルはフレームレスで、ほかのMモデルとは一味違ったデザインをしています。

パワーユニットは「M3」や「M4」と同じ3リッター直列6気筒ツインターボエンジンを搭載。アクセルを踏み込んだ際の加速の鋭さも魅力です。

ショートホイールベースのFR駆動に480馬力のエンジンを搭載するスパルタンなモデルですが、旧モデルの「M3」のようなじゃじゃ馬というわけではありません。

きちんと調律された直列6気筒エンジンはさすが「シルキーシックス」。レブリミットまでスムーズに吹け上がります。

「M トラクション・コントロール」も搭載されているため、アクセルを踏み込みすぎてもテールスライドを起こすことはありません。

また、マニュアル車はAT車と比べて約20kg軽くなっています。(8速AT 1730kg/6速MT 1710kg)

普段のドライブもお楽しみいただけますが、サーキットやワインディングを走ると、この軽さの恩恵をより一層感じます。

走り好きの心を捉える特別なモデルと言えるでしょう。

【M2 クーペの基本スペック】

モデル名 M2 6速MT M2 8速ステップトロニック
全長×全幅×全高(mm) 4,580×1,885×1,410 4,580×1,885×1,410
ホイールベース(mm) 2,745 2,745
乗車定員(人) 4 4
ラゲッジ容量(L) 390 390
エンジン形式 S58B30A S58B30A
エンジンの種類 直列6気筒DOHCガソリン+ターボ 直列6気筒DOHCガソリン+ターボ
排気量(cc) 2,992 2,992
最高出力(kW〔ps〕/rpm) 353〔480〕/6,250 353〔480〕/6,250
最大トルク(Nm/rpm) 550 / 2,650­6,130 600 / 2,700­5,620
0-100km/h加速(秒) 4.2 4.0
WLTCモード燃費(km/L) 9.8 10.0
車両本体価格 1,018万円 1,018万円

BMWのおすすめマニュアル車

ここからは、過去に販売されていたBMWのマニュアル車をご紹介していきます。

プレミアが付いているモデルもありますが、まだまだ中古車として手に入れられる可能性が残っているモデルも存在します。

320i(E90型)

E90型3シリーズセダン「320i」にもマニュアル車が用意されていました。

現在の3シリーズはワイドでどっしりとした印象がありますが、2000年代の3シリーズはコンパクトでシャープなボディが特徴でした。

第5世代にあたるE90型「320i」は、伸びのある直列4気筒エンジンと優れた乗り心地のサスペンションを装備。日常生活から旅行まで、あらゆるシーンで活躍する万能モデルでした。

「323i」「328i」「330i」など上位グレードも多数展開されていましたが、マニュアル車が設定されていたのは、ベーシックグレードの「320i」のみとなります。

3シリーズセダンの6速マニュアル車という、今としては大変希少なモデルです。

Z3

2シーターオープンモデルの「Z3」にもマニュアル車が設定されていました。

「Z3」はZシリーズの中でも独特なデザインをしていることで有名です。

「ピエロの靴」とも言われていた超ロングノーズ、ショートデッキの外観をデザインしたのは、なんと日本人。BMWデザイナーの永島譲二氏が担当しています。

現在発売されている「Z4」は、この「Z3」の後継モデルです。

前期型では、1.9L直列4気筒エンジン/2.8L直列6気筒エンジンを搭載するモデルが、後期型では2L/3L直列6気筒エンジンを搭載するモデルがラインナップ。

全てのモデルに5速MTを搭載するグレードが用意されていました。

「Z3」は手頃な価格で手に入りやすいオープンモデルとして人気が高く、流通量も多かったため、中古車市場でも頻繁に見かけます。

コンパクトで運転しやすいモデルですので、セカンドカーとしてお持ちいただくのもおすすめです。

※上位モデル「BMW Z3 Mロードスター」「BMW Z3 Mクーペ」は希少車として扱われ、市場ではプレミアが付いています。

Z4

現在も販売されているBMW唯一のオープン2シーターです。

現在の日本仕様は8速ATを搭載するグレードのみの販売ですが、以前はマニュアル車も販売されていました。

「オープン×2シーター×FR」これだけでも大変珍しいですが、そこにマニュアル・ミッションの設定と、車好きにはたまらないモデルに仕上がっていました。

しかもベーシックグレードではなく、直列6気筒エンジンを搭載する上位グレード「M40i」に設定。伸びのあるシルキーシックスの動力を、意のままに車体に伝達する楽しさが味わえます。

先代の「Z3」よりもワイドなボディで、足回りはしなやかで上品な印象。峠やサーキットをアグレッシブに攻めるというより、景色を楽しみながらコーナーを駆けぬけるのに向いています。

関連記事>>【BMW Zシリーズ】歴代モデルの特徴や変遷、現行ラインナップを紹介

Z8

2000年〜2003年まで生産された「Z8」は、Zシリーズの中でも特に珍しいモデルです。

専用プラットフォームを持つ「Z8」は、名車「BMW 507」をモチーフにしたレトロでクラシカルなボディを持ちます。

エンジンは400馬力を発揮する5リッターV型8気筒。これにE39型「M5」の6速MTが組み合わされています。

ちなみに「Z8」は、1999年に上映された映画『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』のボンドカーにも抜擢されています。

左ハンドル仕様のみの設定で、そのほとんどがアメリカに輸出されていたため、日本では大変希少なモデルです。

M4 クーペ

低くてワイドなボディが特徴の本格スポーツクーペです。

低くてワイドな車体にFR駆動という、純粋なスポーツカーとして楽しめる要素も備えたモデルです。

3リッター直列6気筒ツインターボエンジンは、スポーツカーのような軽快なフィーリング。そこに6速MTが組み合わされます。

また、運転状況に応じてサスペンションのダンピング特性を調整する「アダプティブ M サスペンション」も搭載。

普段は乗り心地を重視した「コンフォート」で走行し、スポーツ走行を楽しみたい時は「スポーツ」に切り替えて走行できます。

「M4 クーペ」自体は現在も発売されていますが、マニュアル車は2024年を最後に生産終了しています。

 

希少なBMWのマニュアルモデルを今のうちにご体感ください

BMWのマニュアル車について詳しく紹介いたしました。

近年は高度な電子制御化に伴い、ATの搭載が主流となっています。

しかし、クラッチ操作や手動のシフト操作を必要とするマニュアル車でしか体感できないドライブフィールがあるのも事実。

純粋に車をドライブする楽しさとして考えると、やはりマニュアル車の右に出るものはありません。

一時期は生産終了が発表されていたBMWのマニュアル車ですが、今尚根強い人気を持つことがファンによって証明されたため、僅かながら生産が続けられています。

今回ご紹介した現行のマニュアル車「M2 クーペ」は、Shonan/Toto BMWのショールームでもご覧いただけます。

また、試乗も承っております。ぜひ実際にドライブしていただき、マニュアル車ならではの「駆けぬける歓び」をご堪能ください。

※店舗によっては展示を行っていないモデルもございますが、あらかじめご予約いただければ、可能な限り手配をさせていただきます。

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