【BMW 7シリーズ】歴代モデルの特徴や変遷、現行ラインナップを紹介

BMWは優れたスポーツサルーンを作り出す技術者集団という顔の他に、ドイツプレミアムブランドを代表する高級車メーカーとしての一面も持ち合わせています。

その高級車メーカーの頂点に君臨するフラッグシップサルーンが7シリーズ。

この記事ではそんな7シリーズの特徴を、歴史の変換と共にお伝えしてまいります。

 

BMW 7シリーズの特徴

7シリーズはBMWのフラッグシップです。

そのためこれまでBMWで採用されてきた技術はもちろん、新規に採用される最先端のテクノロジーも惜しみなく投入されます。

最新の7シリーズ=最新のBMWなのです。

 

またプレミアムブランドの最上位サルーンといえば、オーナーは後席にゆったりと座り、専属の運転手がハンドルを握る、いわゆるショーファードリブンカーが一般的ですが、7シリーズは異なります。

 

快適至極な後席空間を提供するというショーファードリブン的性格を持つのはもちろんのこと、オーナーが自らハンドルを握ってドライビングを楽しむことができるという「オーナードリブンカー」的性格を色濃く持つのです。

 

そしてそのドライビングプレジャーが、「駆けぬける歓び」のキャッチフレーズに違わぬ一流のものであることはいうまでもありません。

 

歴代のBMW 7シリーズ

ノイエ・クラッセシリーズの大ヒットで中・小型車メーカーとしての地位を確立したBMWが1960年代終わり、久しぶりに投入した大型サルーンがE3型であり、7シリーズはその後継モデルにあたります。

 

初代BMW 7シリーズ(1977-1986年)E23型

ほぼ同時期に登場した「世界一美しいクーペ」ことE24型6シリーズと同様の流麗なボディデザインを持つのが1977年デビューの初代7シリーズです。

ただ5シリーズをベースとした6シリーズとは異なり、専用設計となっているのはフラッグシップモデルならではといえます。

【初代725のスペック】

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
725 4,860 1,800 1,430
エンジンの種類 総排気量(cc) 最高出力(hp/rpm) 最大トルク(Nm/rpm)
ガソリン 2,494 150/6,000   211/3,700

 

 

2代目BMW 7シリーズ(1986-1994年)E32型

クラッシックな趣のあった先代とはうって変わり、Cd値0.32の空力ボディを実現した1986年デビューの2代目は一気に近代的なデザインとなります。

またドイツ車で戦後初のV型12気筒エンジンを搭載した750iが登場したことでも話題となりました。

【2代目750iのスペック】

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
750i 4,910 1,845 1,400
エンジンの種類 総排気量(cc) 最高出力(hp/rpm) 最大トルク(Nm/rpm)
ガソリン 4,987 300/5,200   450/4,100

 

 

3代目BMW 7シリーズ(1994-2001年)E38型

3代目となるE38型の7シリーズは1994年のデビュー。

フラッグシップセダンでありながらロングノーズ、ショートデッキというスポーティーな出で立ちが特徴的です。

また映画トランスポーターで主人公フランクの愛車となったことでも話題となりました。

【3代目750iのスペック】

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
750i 4,985 1,862 1,425
エンジンの種類 総排気量(cc) 最高出力(hp/rpm) 最大トルク(Nm/rpm)
ガソリン 5,379 322/5,000   490/3,900

 

 

4代目BMW 7シリーズ(2001-2009年)E65/E66/E67/E68型

4代目7シリーズは2001年のデビュー。

E65型はノーマルホイールベース、E66型はロングホイールベース、E67型は防弾仕様、E68型は水素自動車となっています。

【4代目750iのスペック】

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
750i 5,030 1,900 1,490
エンジンの種類 総排気量(cc) 最高出力(hp/rpm) 最大トルク(Nm/rpm)
ガソリン 4,798 367/6,300   490/3,400

 

 

5代目BMW 7シリーズ(2009-2015年)F01/F02/F03/F04型

5代目7シリーズは2009年にデビューしています。

F01(ノーマルホイールベース)/F02(ロングホイールベース)/F03(防弾仕様)/F04(水素自動車)という「F」で始まる型式はBMW初であり、この5代目7シリーズが新世代のモデルであることを示すもの。

4WS(四輪操舵システム)が標準設定されるなど、最新のテクノロジーを取り入れていることもポイントです。

【5代目760iL(後期型2012-2015のスペック】

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
760iL 5,220 1,900 1,485
エンジンの種類 総排気量(cc) 最高出力(hp/rpm) 最大トルク(Nm/rpm)
ガソリン 5,972 544/5,250   750/1,500-5,000

 

 

6代目BMW 7シリーズ(2015-2022)G11/G12型

2015年にデビューした6代目、G11型7シリーズは環境性能にも配慮したフラッグシップカー。

i3やi8といった電気自動車で培われたカーボン技術を用いたボディを採用し、先代に比べ130kgもの軽量化がはかられたこと、またプラグインハイブリッドモデルが用意されたこともトピックでした。

【6代目750iのスペック】

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
750i 5,110 1,900 1,480
エンジンの種類 総排気量(cc) 最高出力(hp/rpm) 最大トルク(Nm/rpm)
ガソリン 4,394 450/5,500   650/1,800-4,500

 

7代目BMW 7シリーズ(2022-現在)G70型

2022年に発表された最新の7代目G70型7シリーズは巨大なキドニーグリルが特徴的な迫力のあるデザインが特徴で、BMWグループであるロールスロイスとの共通性も感じられる崇高さが魅力です。

内燃機関エンジンは全モデルマイルドハイブリッド化され、またプラグインハイブリッドモデルや、BEV(電気自動車)「i7 xDrive60」もラインナップされます。

 

 

BMW 7シリーズのラインナップ

740i

ベーシックとなるガソリンモデルはマイルドハイブリッド化されました。

これにより、従来よりもさらになめらかな発進と、切れ目のない変速が可能となり、7シリーズに相応しいジェントルさを身に着けています。

【740iのスペック】車両本体価格¥14,900,000(税込M Sport)

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
740i 5,391 1,950 1,544
エンジンの種類 総排気量(cc) 最高出力(ps/rpm) 最大トルク(Nm/rpm)
ガソリン 2,998 380/5,200-6,250   520/1,850-5,000

※モーター最高出力18ps/最大トルク200Nm

 

740d xDrive

ディーゼルモデルもマイルドハイブリッド化されています。

先代よりも大型化し、威厳を感じさせるボディを軽々と加速させる650Nmという分厚いトルクが魅力です。

【740d xDriveのスペック】車両本体価格¥14,600,000(税込M Sport)

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
740d xDrive 5,391 1,950 1,544
エンジンの種類 総排気量(cc) 最高出力(ps/rpm) 最大トルク(Nm/rpm)
ガソリン 2,993 286/4,400   650/1,750-3,000

※モーター最高出力18ps/最大トルク200Nm

 

 i7 xDrive60

車体の前後に計2つのモーターを配し、フロア下に101.7kWhのバッテリーを搭載するEVモデルです。

システム総出力544ps、システム総トルク745Nmという大出力は、7シリーズの巨体を0-100km/h4.7秒で加速させます。

【i7 xDrive60のスペック】車両本体価格¥16,700,000(税込M Sport)

モデル名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
i7 xDrive60 5,391 1,950 1,544
エンジンの種類 航続距離(WLTP) システム総出力(ps) システム総トルク(Nm)
電気自動車 625km 544   745

 

 

まとめ

フラッグシップである7シリーズはBMWが持てる全てのテクノロジーを、惜しみなくつぎ込んだモデルです。

そしてその堂々としたボディに似合わぬ俊敏なハンドリング性能も自慢の一台。

機会がありましたらぜひ一度ハンドルを握ってみてください。

ライター情報

BMW Column編集部

BMW Column編集部です。 このコラムでは、車にまつわる情報、BMWに関する面白くてタメになる知識を発信していきます。ぜひ更新を楽しみにしていてください♪